■解体
レーザー加工機を作るために、格安3DプリンタLabists X1を改造する。
元の制御基板と、エクストルーダー周りを取り除いて、X,Y,Z 3軸のステッピングモーターおよびリミットスイッチの配線だけにする。
リミットスイッチはマイナス側のみで、プラス側には存在しない。また付け足してもいいかも。
エクストルーダーを取った後のハウジングはこんな感じ。
金具部分に加熱・押出装置が、反対側のガワにはファンが付いていた。
ステッピングモーターを試しに動かしてみる。
ステッピングモーターの型番を調べてみると、24BYJ48という機種の12V版で、4ピンのもの。バイポーラ型というらしい。
2系統の電磁石を、決まったパターンで励磁→待機→励磁→待機・・・とさせることで、モーターが正確に回転する。
2系統の電磁石を、決まったパターンで励磁→待機→励磁→待機・・・とさせることで、モーターが正確に回転する。
■ステッピングモーターの1-2相励磁制御
1-2相励磁という制御を行うことで、45度ずつの回転を実現する。
■回路
ドライバにはTA8428Kを2つ利用。マイコンはRP2040。
動画で実際に使っているのは市販のPi Picoではなく、東京バードさんの自作基板の記事を参考にガーバーデータを頂き基板を発注して作ったブレークアウト基板。
励磁させるときは、モータードライバの前転/逆転(入力:H/L, L/H)を使う。励磁無しのときは、今回は入力をL/Lとして、電磁石の両端をハイインピーダンスにした。
もしかすると、入力をH/Hとして電磁石の両端を直結させるブレーキモードのほうが、瞬時に磁場が消えてより高速な動作ができるかもしれない。
今度試してみよう。
■励磁時間を変えての実験結果
励磁してから次のパターンに移るまでの待機時間を変えて、実験してみた。
モーターの音が変わるのが面白い。
350us: "鳴き"は聞こえるが一切動かない。
400us: 下降するが、上昇できない。
500us: 上昇させる秒数が増えると時々回りそこないが発生する。
600us: 500usと同様。
700us: ここまで待たせると安定動作した。
ちなみに、待機秒数と周波数、ドレミの関係はこんな感じ。
us | Hz | kHz | 近い音階 |
---|---|---|---|
350 | 0.002857143 | 2.857142857 | ファ6~#ファ6 |
400 | 0.0025 | 2.5 | #レ7 |
500 | 0.002 | 2 | シ6~ド7 |
600 | 0.001666667 | 1.666666667 | #ソ6 |
700 | 0.001428571 | 1.428571429 | ファ6~#ファ6 |
待ち時間が半分になると周波数が2倍になり、音階もオクターブ上がる。
Z軸のモーターに対し5Vを印加したので700usが限界だったが、X,Y軸や12V印加なら全く違う結果になるのだろう。
消費電力とトルク、速度はトレードオフになりそう。
実際にはCNCシールドを使うが、まずはうまく動かせそうなことが確認できてよかった。
以上、続きは大陸から部品が届いてから。
以上、続きは大陸から部品が届いてから。
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