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2025年8月10日日曜日

真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る③(実装編)

 3部作の最後です。

真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る①(自作タンクの挫折編)
真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る②(タンクの手配、回路検討、球とOpt転がし編)
真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る③(実装編)

①でスプリングリバーブの勉強しつつタンクの自作に失敗し、②で有名メーカーのタンクを手に入れて回路検討からブレッドボードでの検証までを行いました。

最後、③ではHammond 1590Aへの組み込みを行います。

できたものはこちら。


音はXのポストをご参照ください。
pic.twitter.com/xS3DJKwRbS 

■実装

・配置の検討
まず大まかな配置を決めます。


で、各部品を加工しながら位置決めしていきます。

・Optの天地返し
T-600の中身をさかさまにして、実装しやすくします。慣れると5分くらいでサクっとできます。


・穴あけ

・仮組み

・実体配線図の最終化
ここまでくると位置関係も最終化できるので、実体配線図を考えます。あとはそれに従ってひらすら実装あるのみ。

・実装

途中経過。まず真空管ソケット部分の抵抗から。

DCDCコンバータ。


最終形の中身。

■まとめ
結果、手乗り真空管式Spring Reverb Driverとして仕上がりました。


今回、リバーブタンクを一通り使えるようになり、MIX回路やカソードフォロワもいじれるようになったのが大きいです。
この先の取り組みとして、キャビネットを作ってリバーブタンクとドライバー、そしてパワーアンプを一体で扱えるよにしたいですね。
木工が必要になるので、取り組みはだいぶ先になるかと思います。

以上です。

真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る①(自作タンクの挫折編)

3部作です。

真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る①(自作タンクの挫折編)
真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る②(タンクの手配、回路検討、球とOpt転がし編)
真空管式Spring Reverb Driverを1590A手乗りサイズで作る③(実装編)


できたものはこちら。

左にあるAccutronicsのリバーブタンクを、12AX7+12AT7のコンビでドライブします。
最終段のカソードフォロワでLow-Zにしているので、後のアンプやエフェクターに悪さをしない作りになっています。

音はXのポストをご参照ください。

■構想

 真空管ギターアンプをいくつか作ってそこそこ満足したので、次のアイデア探していると「スプリングリバーブ」の面白い作例をいくつか発見。

  1. https://www.nicovideo.jp/watch/sm23725231
    1. ニコニコ動画。100均素材でスプリングから自作するというすごい例
  2. https://hayashimasaki.net/seisakuki/reverb.html
    1. 林先生のページ。

ぼちぼち勉強し、電気信号→物理的な振動に変えてスプリングを揺らし、その後さらにスプリングの振動を電気信号に戻すというのがわかった。
また、スプリングが入ったユニットのことを「リバーブタンク」と呼ぶこともわかった。
原理から勉強したいので、まずリバーブタンクから自作することにした。

■リバーブタンクの自作(挫折)

まずスプリングを自作した。適した材料がわからないので、とりあえずステンレス線を巻いてみる。
なんか反発が弱いので、バーナーで炙って焼き入れしてみる。


毛虫みたいです。

386アンプで鳴らしてみると、一応スプリング越しの音は出ている。

ただし、この後リバーブの音と原音(DRY)を混ぜようとすると全くうまくいかない。
諦めて、オークションでちゃんとしたリバーブタンクを買ってそちらで勉強することに方針切り替え。

後ほど本物のタンクを買ってから試した結果ですが、ばねの張りが弱すぎるのと、スピーカーの特性からごく低域しか伝播していないことが問題でした。
もし再トライするなら、しっかり張りのある強いばねをつかって、固定方法も変える必要がありそうです。

以降、②に続きます。(リンク)







2025年7月8日火曜日

PETのフタで世界最小のFuzz Faceを作る

(たぶん)世界最小のエフェクター、ボトルキャップFuzz Faceを作りました。

ペットボトルのキャップに、INとOUTの3.5mmジャックとDCコネクタ、VolとFuzzのノブ、電子回路のすべてが詰まっています。
プリント基板や部品実装サービスは一切使わずに、ユニバーサル基板で手作りしています。

必要な部品はすべて秋月電子で手に入ります。

■構想段階
Xを見ていたらガチャガチャの景品サイズのエフェクターなるものを見つけました。
Otodelさんのは実際に動くものです。

こういうものを見ると俄然燃えてきます。
これまでエフェクターについては6.3mmジャックと電池内蔵を前提に考えてきましたが、ミニジャック3.5mmを使えるなら話は別です。
まだまだ小さく攻める余地はあるはず。
とにかく小さい回路を手で作るのが好きなんです。

ライバルとレギュレーションを揃える意味で、3.5mmジャックは使うものの、電源端子は2.1mmを搭載することに。
ただ、単純に小さいだけじゃ面白くないですし、プリント基板を使った既製品と競ってもいい結果にならないと思います。

他の回路開発も進めながら何となく考えていると、Fuzz Faceの丸とペットボトルのフタが頭の中で重なって、「Bottle Cap Fuzz Face」というキャッチーなネタが降ってきました。
語感もいいし、皆さんがイメージしやすいサイズでインパクトもありそうなのでこれでいくことに。

■実装検討
ポッドは半固定抵抗を活用。
ジャックはマル信無線のスルーホール実装のを使うとコンパクトに済むし、ちょうどボトルキャップの直径と同じくらいでいい感じ。
DCも、上下のクリアランスを使えばうまく入る。
スイッチは、オルタネートで秋月で簡単に手に入るのはDPDTまでだったので、トゥルーバイパスは諦めて、OFFでもIN側がぶら下がるつくりで妥協する。
このデバイスに音質を求める人はいないし、LEDを光らせるほうがよほど大事だからです。

実際にケース加工して押し込んでみる。左側はより目になって失敗したもの。
2つ目のキャップは大成功。

Hammond 1850Bと比べると小ささが際立つ。

配線前の姿。頑張ればゲルマトランジスタでも使えそうな余裕がある。

■実体配線図と基板作成
検討した実体配線図と、必要な部品を集める。
いい容量のTaコンデンサが手に入ったので、一部は積層セラミックコンデンサではなくTaにした。

コツとして、最初にチップ部品を木工用ボンドで仮止めする。
ボンドは、紙に多めに出して、リード線の切れ端ですくって使うのがおすすめ。
右下のほうの白い四角はLEDです。モードによって色が変わったら面白いかな、と。

あとは、配線引っ張ったりはんだ付けするのみ。

配線完了し試奏するも、バイパスなら音が出るのに、エフェクトONだと無音です。
配線を総チェックするも、すべてOK。
次に、コンデンサと抵抗の容量をすべて測っていく。
すると、2段目のトランジスタのコレクタに繋がっている7.5kΩ(原典は8.2kΩ)が数MΩになっている。
抵抗を焼き壊したっぽいので、置き換えないといけない。
しかしながら、ここで抵抗を無理に張り替えようとすると基板の蛇の目が取れたり、他のパーツが焼けたりとうまくいかない可能性が高い。
ここは、実利を取ることにして、元の抵抗のうえにもっと小さい1608の抵抗7.5kΩを載せてしまうことにした。
以下の画像が、子亀が乗った後の図。

結果、トラブル解消しうまく音が出るようになりました。
世界最小のFuzz Face、たぶんDC2.1mmジャックが差せる中では世界最小級のエフェクターの完成です。

実際の動作はXで見てみてください。

以上。

2025年5月19日月曜日

めちゃくちゃ実装効率のいいFuzz Faceクローンを作る①

部品ボックスを整理していると、BC108とBC109が2つずつ見つかった。
大昔に、Fuzz Faceを作れるよう買いだめして、そのまま放置していたっぽい。
在庫整理を兼ねて、Fuzz Faceを作ることに。

回路図は「Fuzz Face Schematic BC109」などで調べればすぐに出てくる。
さすがに60年近く前のエフェクターなので、公知の技術として扱ってもよい気もするが、権利関係がよくわからないので直接は触れないでおく。

今回作った実態配線図は以下の通り。※TOP View、抵抗はすべて縦置き

こだわったポイントは以下の通り。

  1. 基板実装型の9mm角のVRを使って、ポッドへの配線をゼロ化
  2. できる限り基板の面積を最小化=実装効率を最大化する
  3. 信号IN/OUTと電源、GNDの配線はなるべく基板の周囲に寄せて取り回しやすくする
  4. 片面実装、片面配線にする(ジャンパは使わない)
もう一回り小さいコンデンサにしたり、表面実装部品に変えたり、2層基板にすればまだまだ追い込む余地もあるけれど、蛇の目片面で汎用のラジアルリード部品での実装なら相当に効率的な実装になっているのでは?
もっと改善できた!というときはぜひ教えてください。

実装する前にブレッドボードで試奏してみたけど、なかなか楽しい。何十年も売れ続けている理由も納得。